未経験でも起業することは可能だ。
しかし、未経験で介護ビジネスを立ち上げる際に気をつけなくてはいけない。
なぜなら、起業することより起業した後が大変だからだ。
例えば、問題になることの一つに、起業した経営者が介護現場の業務に通じていない場合がある。
もし、経営者が業務内容を理解していなければ、当然現場はスムーズに回らない。
つまり、経営者に介護ビジネスの経営感覚が備わっていないということになり、それはサービスの質の低下につながるからだ。
介護ビジネスへの参入は他の業種での起業よりもリスクが低いと言われているが、それは経営が簡単ということでは決してない。
起業した後経営を黒字にしていけるのかは、経営者が介護に精通し、経営感覚を育てていけるかどうかにかかってくる。
また、介護ビジネスにおいてなにより重要なことは、現場がスムーズに回るための人材を確保できるかだ。
実際に現場を回していくことができる経験者を起業時に確保することが、その後のビジネスの明暗を分けるポイントになってくる。
日本はこれから、今までに例を見ない超高齢化社会を迎えようとしている。
それに伴って、介護サービスを必要とする人々が次々と増えてくるので、介護業界の市場規模も同じように大きくなっていくはずだ。
したがって、優秀な人材確保が難しくなることが予想されるだろう。
他の業界ではリピーターを確保することが経営課題となっているが、介護業界は施設利用者の多くがリピーターとなる。
それはビジネスとして安定した収益が見込めることにつながるが、それは良質なサービスが提供できてこそ可能だ。
そのためには、介護の実情を把握して、良い人材を確保することが重要になるだろう。